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家 事 2020.08.28

コロナ禍で改めて考える夫婦の家事分担、完璧な家事よりも大切にしたいこと。

 

みなさんの家庭は、夫婦で家事を分担できていますか?

 

最近は、「イクメン」や「家事メン」などの言葉とともに、男性も家事育児に参加しましょうといった時代にかわってきました。また、コロナ禍で外出自粛など、夫婦そろって自宅で過ごす時間も増えていたりしますが、基本的には家事も育児も女性が主で、まだまだ男性の「お手伝いスタンス」は変わってないのではないでしょうか。

 

家事分担ができない理由は、家庭によってそれぞれだと思います。しかしその背景には、家事や育児に参加しにくい日本特有の理由がありました。

 

やみくもに夫に不満をぶつけるのではなく、色んな観点からみて、できるだけ夫婦お互いが納得して分担できるように、改めて考えてみましょう。

 

 

世界一 夫が家事をしない国=日本、その理由は?

 

すこし前の調査ですが、世界33か国で子どもがいる家庭の家事分担率を比較した中で、家事分担率42.7%のスウェーデンが1位、日本は18.3%と世界で一番低いというデータがありました。

 

上位の北欧諸国も4割を超えており、欧米でも30%台です。

 

なぜ、日本の男性の家事分担率は2割にも満たないのでしょう。

 

それには、こんな背景があります。

 

 

労働時間が長すぎる日本人男性

 

夫に家事の協力を求めたとき、「仕事で疲れているから」と言われたことはありませんか?

 

2019年の厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、日本人男性の労働時間のデータは、年間1,644時間。世界22位だそうです。

 

年々減少していますが、これはパートタイム労働者がふえたことによるもので、正社員の場合は20年近くも2,000時間以上と長時間労働は変わっていません。

 

 

 

有給休暇も育児休暇も取りづらい

 

上図の世界19か国を対象とした調査では、有給取得率もブラジル・スペイン・シンガポールなどが100%、半数以上の国が70%以上なのに対し、日本は50%で最下位です。
参考 :https://welove.expedia.co.jp/infographics/holiday-deprivation2019/

 

有給休暇は、働く人の実に2/3の人が、「まわりに迷惑がかかるから」と、取ることをためらっています。みんなが取らないから取れない。といった、社内の雰囲気もあるでしょう。

 

育児休暇についても取得率はわずか3%、日本の6割近くの男性が取りたいと希望しているが、取れないから我慢しているといった実態もあります。

 

実は、30年前は日本と同じくらいの分担率だったスウェーデン。
その後、育児休暇の制度を見直し、家庭に入りやすくなり男性が家事にも目が行くようになって、分担率が上がりました。

 

また、有給休暇が義務化されているフランスなどに対し、日本はつい昨年2019年の4月に義務化されたばかり。今後、働き方改革が定着してくると取得率もあがってくるかもしれませんね。。

 

まだまだ、日本の社会が休暇を取ること自体を引け目に感じるところが、男性の家庭にはいる時間と余裕がないことにつながっているといえます。

 

 

家事は家電やプロにまかせる、海外の家事事情

 

海外と日本、家事にたいして大きく考え方が違うのが「家事は楽して、人に頼めるところは外注化する」というところ。

 

たとえば、家事分担率37%のアメリカは、9割の家庭に食器洗浄機と洗濯乾燥機がついてあり、ほぼ家電任せにしています。大型食洗器や洗濯機に食器も洗濯もどんどん放り込んでスイッチぽん!これだけで、かなりの時短になりますよね。

 

ハウスキーパーを雇ってすべての家事を任せたり、平日のご飯は外食や出来合いのものにする。

 

家事はきちんとしなければならないといった日本と違い、海外はなるべく家事をしなくていいような工夫をしているのです。

 

 

理想の「ていねいな暮らし」に罪悪感を感じる女性たち

 

行き届いた掃除にバランスの取れた食事。もっといえば、掃除機じゃなくてホウキで掃く、ごはんは土鍋で炊く。といったような「ていねいな暮らし」も流行りましたね。

 

いまは、SNSで他人の暮らしが簡単にのぞけてしまう時代。手のこんだ素敵な料理や、シンプルで片付いた部屋の写真を見て、自分の生活とつい比べてしまい、落ち込んだことはないでしょうか。

 

そんな暮らしが、「あるべき姿」といわれているようで、手を抜いた家事に罪悪感を抱く女性も多いのです。

 

どこまで、どのくらいすれば正解なのか分からない家事は、自分なりの基準があり、育ってきた家庭の母親の家事がベースになっていることが多いです。

 

男性は、奥さんに求める家事は、自分の母親を基準にしていませんか?

 

きちんとした家事は、そもそも明治時代の「お手伝いさんがいる家」から始まったとされていて、毎日ちがう献立や完璧な家事は裕福な家庭の使用人がしていました。戦後、核家族化が進み、生活が豊かになりお手伝いさんがする仕事を専業主婦が引き受けたのです。

 

家事をきちんとしなければ良い女性、良い母ではないという刷り込みが、世の女性の見えない圧力となり、完璧を求めるのに協力的ではない夫に不満がつのるのです。

 

家事ができない日があっても、晩御飯にお惣菜を並べた日があっても、妻は妻です。出来ない日は手伝うよと、そんな気持ちでいてくれると妻もホッとするのです。

 

家事に対して後ろめたさも感じなくていい


戦後の高度成長期、寿退社や専業主婦が増えた時代と比べ、今は結婚しても仕事を続け、子どもが生まれても職場復帰する女性が増えました。

 

家事・育児に仕事と、どれも完璧にしようとするのは大変です。

 

出来ない日があるより、出来る日がたまにあるくらいでいいのだと思います。手抜きになることに後ろめたさを感じる必要もないし、夫も妻も相手に完璧を求めないで、家族みんなが補い合いようにしたいですね。

 

子どもにも、出来ることは自分でやらせましょう。

 

全部お母さんがして当たり前じゃないということ、家事も頑張りすぎない姿を見せていた方が、将来パートナーに完璧を求めず、協力できる大人になるかもしれません。

 

世代が変われば時代は全然ちがうので、家事も育児も夫婦で一緒にするものと考えましょう。

 

家庭の食卓は自由でいい

 

「今日の晩ご飯、なに作ろう。」

 

主婦なら誰しも朝から悩みますよね。家計をやりくりしながら、冷蔵庫の残りを頭に入れつつ、スーパーで献立を考える。毎日この繰り返しは頭の痛い作業です。

 

専業主婦だって、ワーキングママだって、一汁三菜のバランスのよい食事を毎日作るのは大変です。栄養のことを考えても、日本人は米を主食に季節の野菜が入った味噌汁。この二つで十分で、子どもや夫が好きなおかずを一品作れる日もあれば、ごはんと味噌汁の日もあっていいのです。

 

SNSで見る華やかな食卓を、自分の家庭でもしなければとなる必要はなく、家庭の食卓は自由でいい。何品もおかずを作らなくていい。汁物に野菜を入れれば立派なおかずです。

 

 

夫婦のコミュニケーション、お互いねぎらう気持ちが大切


仕事も家事も育児も、どれもそれぞれの大変さがあります。お互いに自分の仕事のしんどさや、家事育児のしんどさを分かってほしいがゆえに、相手に大変さを主張してしまいがちですよね。

 

でも本当の大変さは本人にしか分かりません。なので、お互いの大変さを労いましょう。

 

「大変だね」「ありがとう」

 

その共感する言葉が、お互いの原動力になります。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

日本独特の家事に対する考え方や、休暇が取りづらく家庭に男性が入りにくい現状を知ると、まだまだ家事は妻の仕事のようにも思えますが、お互いが労い共感することで乗り越えられるはずです。

 

家事ももっと楽に考えて、夫婦喧嘩が減るのなら家電に任すのでもいいのではないでしょうか。

 

コロナ禍で家族と過ごす時間が増えたからこそ、それぞれの役割を見直し、みんなが楽に家庭を回せられるように助け合いましょう。新しい生活様式は、夫も子どもも、家事のスキルを上げるチャンスかもしれません。

 

家事に振り回されて疲れてギスギスするより、もっと楽して家族が笑っていられるようにしたいですね。

 

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この記事を書いた人

女の子と男の子を育てるアラサーワーキングママ

           
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