2024.12.13
家 事 | 2018.07.13 |
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永遠のテーマ?!共働きの夫婦が家事をシェアする方法を考える
女性の社会進出が進む中、共働きのご家庭はますます増えています。
統計によると、共働き世帯は年々増加しており、2017年には1,188万世帯に達しています。
対して専業主婦世帯の数は減少し、2017年には641万世帯となっています。
出典:グラフでみる長期労働統計|労働政策研究・研修機構
専業主婦世帯と共働き世帯1980~2017年(PDF)
共働き世帯が増えると、当然、議論を呼ぶのが家事の分担についてですよね。
そこで、今回は、当社の社員に共働き世帯の家事の分担事情について、リサーチしてみました。
共働き夫婦の「家事分担」事情
まだまだ家事は、妻の仕事?
総務省が5年に一度実施している「社会生活基本調査」によると、2016の結果では、共働き世帯の夫、妻それぞれの1日の家事時間は、夫が15分、妻が3時間16分となっています。
このデータを見ると、共働きの家庭でも、まだまだ妻がメインで家事を担っていることがわかりますね。
出典:平成28年社会生活基本調査結果(総務省統計局)
平成28 年社会生活基本調査 生活時間に関する結果 要約(PDF)
当社の社員(フルタイム、時短勤務含む)のうち、共働き世帯で家事を分担している世帯は、約43%でした。
「家事を分担している」と答えた家庭でも、大部分は妻が担っていることが多いようです。
家事の分担に関する意識については、まだまだこれから変えていく必要があるのではないかと感じました。
どんな家事を分担してるの?
実際にどんな家事を分担しているかというと、当社社員の家庭では、ゴミだしや掃除(特にお風呂)、食事の後片付けが多いようです。
子どもの世話を分担しながらやっている家庭もたくさんありました。
週末など、夫がお休みの日に家事を分担している場合が多いようですね。
あとは、「自分のことは自分で。」と割り切っているご家庭も。
お休みの日であれば時間に余裕ができ、家事を分担しても大丈夫。と思う夫が多いようです。
確かにその気持ちもわかります。
ただ、共働きであれば妻も仕事のある日は時間に追われているもの。
(もちろん妻と夫で働く時間が違うご家庭もありますが。)
そんな時にこそ、少しでも家事の分担ができれば、妻がリフレッシュする時間を作ることができるかもしれませんね。
妻が「分担したい家事」はこれ!
毎日の家事で、「これは分担してほしい!」と思っている妻も多いはず。
逆に、「これなら分担してもいい。」と思っている夫もいるはず。と思い、「分担してほしい、分担してもよい家事はありますか。」と質問してみました。
回答では、半数以上の56.7%が「ある」と答えています。
具体的には、妻は、掃除や食事の後片付けを「やってほしい」と思っており、
夫は、掃除や洗濯、料理などを「分担できる」と思っているようです。
また、「家事」の範囲からは少し外れますが、子どもの寝かしつけや行事ごとの参加、毎日の宿題や準備物の確認など、子どもの世話を分担してほしいという意見もありました。
家事や育児の中には、「カンタンだけど時間がかかること」「ちょっとしたことだけど毎日となると負担になること」がたくさんあります。
そういった部分も一旦夫婦で可視化してみるといいのかもしれませんね。
ところで、アンケートの中には、「休日の朝食は自分で作る!」と自ら宣言した夫が、今まで数えるほどしか作ってくれたことがない。という、何とも切ない意見や、
自分が苦手な家事を少しでもいいから分担してほしい。という切実な意見もありました。
夫婦で話し合ってみると、もしかすれば、今まで妻が一手に引き受けていた家事の中からも、分担できる部分を見つけられるかもしれませんね。
家事を分担する現実的な方法は?
家事の分担をする際、よく耳にするのが、
「頼んだけど嫌な顔をされた。」
「やるといって、やってくれない。」
「家事が雑でやり直しすることになった。」
といった妻側の意見です。
家事のほとんどを妻が担っている家庭では、夫の意識として「家事は妻がやるもの」という思いが強いのかもしれません。
そのため、妻から家事を頼まれると、「面倒だ。」と感じたり、「手伝ってあげている。」という感覚になってしまうのかもしれませんね。
そこで、妻、夫それぞれに、どうしたら(されたら)、家事を積極的に分担してくれる(しよう)と思うのか、聞いてみました。
妻が夫に家事を「お願い」する方法
妻は、夫に家事を分担してもらうために、いろいろな方法を使ってお願いをしているよう。
例えばこんな感じ。
- 具体的に「何を」「いつまでに」「どうしてほしい(どこまでやってほしい)」を伝える。
- 「忙しいから、あなたもやって!」とは言わず、普通にお願いする。
- やってくれたことに口出しはしない。
- どんな些細なことでもやってくれた際には、「ありがとう」と言葉に出す。しかも大げさな感じで。
- 思いやりや感謝の言葉を添えるとか、お礼を伝えるとか、相手が気持ちよく引き受けてくれるようにお願いする。
- 子どもを使って子どもから言わせた方が、案外すんなりやってくれる。
- 「パパだとすごい喜んでたよ!」とか、子どものことを言う。
- だだをこねる。
- 下手にでる。
感謝の気持ちを表現したり、夫がしてくれたことへの敬意を表すことで、家事の分担を実現させているようです。
夫が家事をやろうと思うとき
では、夫側の意見はどうでしょうか。
- 「凄い」とか、「助かる」と言われると調子に乗って、やってしまう。
- 家事をしたことに感謝される。
- 「最近は仕事大変そうね。」など、いたわりの言葉をかけてもらえるとやる気が出る。
- やり方に文句を言わない。
- お互いを尊重し、配慮する気持ちをもってお願いされる。
- 「一緒に家事をしてほしい。」と言われると前向きになる。
- 笑顔でお願いされる。
「やってよ」とただ言われるのではなく、感謝やいたわりの気持ちなどを言葉にされると、積極的に家事を分担しよう、と思う夫が多いようです。
まとめ
今回のコラムを書きながら感じたことですが、日本の社会では、まだまだ「家事は妻がするもの」という意識が根強いようです。
わたし自身も家事は自分がするもので、夫には手伝ってもらう、という意識からなかなか抜け出すことができません。
ただ、これから女性の社会進出がますます進んでいく上では、本当の意味での家事の分担を実現させる必要があるのではないでしょうか。
まだまだ長時間労働を強いられている男性が多いことや、男性と女性の収入格差など、社会問題も複雑に絡み合ってくるテーマですし、家庭内のことなのでそれぞれの考え方もあります。
ただ「妻が大きな負担を感じている状況」や「夫がイヤイヤ手伝ってあげている状況」は少し不健全。
家族みんなが気持ちよく幸せに暮らせるよう、少しずつでも工夫していくことが大切なのではないかと思います。
この記事を書いた人 | |
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14歳の女の子の子育てと仕事を両立するワーキングママ |
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