2024.12.13
仕 事 | 2020.09.24 |
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お仕事復帰したその後のママのご相談。人材サービス会社でお仕事紹介担当をしているワーママが答えます。
秋の気配が感じられ、少しずつ過ごしやすくなってまいりましたね。
そんな9月はママにとって、自分のキャリアについて考える大きなタイミングの時期でもあります。日々の生活やお仕事にも慣れてきた今、ふと今後について考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お仕事復帰という大きな壁を超えたあとも、家庭・育児・お仕事の両立でまた新たな問題や悩みが発生することも少なくはありません。
今回は実際にいただいたお悩み相談をもとに「ママがお仕事復帰したその後」について考えていきたいと思います!
育休復帰後3ヶ月。毎月子どもが体調を崩します…今は仕事は無理?
31歳。1人目のお子さまが1歳半になる直前で何とか保育園も決定!育休復帰を果たして3ヶ月になるけれど、毎月かかる保育園からの呼び出しコール(お子さまが病気でのお迎え要請)に怯える日々。早退やお休みも取らせてもらえるけれど、周りに迷惑をかけているような気がするので今は仕事をあきらめた方がいいのかな? |
早急な決断には「ちょっと待った!」
保育園や幼稚園に入園が決まり、無事に仕事復帰を果たしてほっと一安心…というのも束の間。さっそく保育園・幼稚園の洗礼を受けることになります。あっという間に病気をもらって、入園早々お休みが続くことも「あるある」なお話です。
と、頭では分かっていても周りはイキイキと働いて見えるのに、自分だけお休みや早退も多くうまく両立できていないのではないか、と自信を無くしてしまう方もいると思います。
私もまったく同じで、1人目、2人目ともに入園1週間で早々にお休みを取ることになりました。それも毎月必ずお呼び出し…。仕事中に携帯が鳴ることに恐怖心すら感じるようになりました。こんなに休むのなら、いっそ辞めた方が周りに迷惑をかけず自分も楽になれるのでは?と思ったことも1度や2度ではありません。
でもここですぐに退職を決断するのは、ちょっと待って!と言いたい。
まずは「辞めた方がいいのかな」と思う原因を考えてみましょう。
迷惑をかけている気がする、子どもに負担をかけている、自分の体や気持ちがしんどい、など紙に書いたりスマホにメモしたりして負担に感じる理由を挙げていきます。そこから解決できる方法もないか、を考えてみましょう。
例えば
- 迷惑をかけている気がする
→ 職場で直接言われたわけではない。一度上司や同僚に聞いてみようかな? - 子どもに負担をかけている
→ さみしい思いはさせているかもしれないけど、体調は崩しても保育園は楽しんでいるみたい。もう少し様子をみようかな? - 自分の気持ちがしんどい
→相手(職場の評価)が分からないから不安になっているのかも。
もちろんお子さまの体や精神面によっては、ご家庭で見てあげることが必要なケースもあります。ただ、成長に伴って子どもの体は強くなり、お休みや呼び出しは減っていきます。せっかく決まった保育園・幼稚園やお仕事を辞めてしまうことだけが方法とは限りません。
一度退職・退園してしまうと保育園は特に入園が難しくなっていますし、入園の目処が立たないことには仕事復帰もハードルが上がります。またいずれ仕事復帰した際にも、きっと同じような問題は発生します。
「今」だけでなく少し先の未来にも目を向けて、退職することが自分や家族にとって本当に良いのか、じっくりと考えてみませんか。
サポート体制を見直してみよう
近くに身内がいて急な病気時にもサポートしてくれたら、とても働きやすいですよね。ただ実家が遠かったり、転勤で知らない土地へ移ってきたりとサポート体制が無い方もいらっしゃいます。
そんな時は地域の公的サービスや民間サービスの利用を探してみるのも方法です。
有名なのは病児保育やファミリーサポートサービス。とは言え、初めて利用するのには勇気がいりますよね。私も初めて病児保育を利用したときは、知らない環境で子どもが不安にならないかな、と自分の方が不安になってしまいました。
ですが病児保育はプロの保育士や医師・看護師がいるので、考えようによっては安心・安全です。いろんな病院が行っている場合、お子さんが少しでも楽しく過ごせそうな病院を探してみるのも手です。友人は病院を変えてから、お子さんが病児保育に行くのを楽しみにするようになったのだそう!
他にも配偶者とスケジュールをオープンにして、「ここは自分が休んで、次の日は相手が」とか「午前と午後で交代しよう」など、話し合ってみるのも良いですね。
最近定着してきたテレワークもできるのであれば、最低限の自分がやるべき仕事を人にお願いしなくてもすみますので、罪悪感も減り多少の病気に怯えることは無くなります!(身をもって体験中です)
考え方を変えてみよう
職場に理解があるのであれば、今の時期は好意に甘えてみませんか?そう言っても罪悪感や申し訳なさは残ると思います。でも「困ったときはお互い様」と割り切って、今お休みを取らせてもらっている分、周りが必要になった時には快く仕事を引き受ける、出勤できている時は任されている仕事以上の成果を出す!という気持ちで乗り越えてみるのはいかがでしょうか。
職場に先輩ママがいたら、この時期どうやって乗り越えたか聞いてみるのもいいですよね。きっと同じように悩み乗り越えてきたはずなので、心強い話が聞けるはずです。
残念ながら職場の理解がない場合も、上司だけでなく同僚や他部署などどこかに共感してくれる人がいると安心ですよね。それでも働くことが負担となるのなら、そこで決断を下すのも良いと思います。
お子さまが小さい時にお休みが多くなるのは自分だけではありません。先輩ワーキングママたちもそんな日々を乗り越えてきています。某ドラマにもある「感謝と恩返し」の心構えで、今周りに助けてもらっている分を後々返していけば良いのだと私は思います。
超個人的、私流の乗り越え方
これはあくまで私の気休めですが、子どもが中耳炎で熱が頻繁に出たり長引いていた時期がありました。鼻水が溜まるのが良くないと聞き、奮発して鼻水を吸いとる機械を購入しました。それが幸いしたのかは分かりませんが、それ以降、中耳炎にかかることはありませんでした。(あくまで医療的な効果は保証できず、気やすめです)
病気にかからないことは絶対にありませんが、機械を使うことで悪化をふせいだり、鼻水が増えてきたら早めに病院にかかるなど、予防線を張ることはできたのかな、と思っています。またいつ呼び出されてもいいように、その場その場の仕事を完結させたり、余裕を持ったスケジュールを組んだりと段取りが良くなったような気がします。
週5日の仕事で毎日バタバタ。子どもと向き合える働き方に変えるべき?
36歳。上の子が小1、下の子が4歳で1日7時間、週5日の仕事を始めて半年ほどになった。仕事や環境にも慣れてきたけれど、毎日がかけ足で子どもとしっかり向き合えていないような気がして、このままの働き方で良いのかと思っている。 |
働き方は人それぞれ。
働き方は最近ますます幅広く、型にはめることができなくなってきていますよ。少し前まで「バリキャリ、ゆるキャリ」と言われていたのに、今は2つだけには分けられなくなりました。ここでもまずはなんとなく感じている不安が何か、その理由を考えてみましょう。
漠然と「このままでよいのかな」と感じていても、何が負担なのかにもよって解決方法も異なるからです。
周りと比べて仕事も家事もできていないように感じる、家族あるいは友人などから反対意見があった、夕方に近所の子どもたちは遊んでいるけれど我が子は保育園でお迎えを待っている(←これは私のケースです)、など。不安に思っていることは何で、それは仕事を辞めたり変わったりすることで解決できるのでしょうか?また、仕事を辞めるリスクと比べてみてどちらの方が深刻でしょうか?
家庭ごとに状況は違います。仕事をしていないとそれだけ家族を向き合う時間は多くはとれますが、そのぶん別の問題も出てきます。子どもとの時間は多少減っても、仕事で得られる経験や視野の広がり、収入面の安定もありますし、子どもも親に頼らず解決する能力や社会力を身につけていると思います。
本当の不安を見極めて、そこから解決するための行動を考えてみましょう。
頼れるものはフル活用!
それでもで働いていると時間が足りないのは確か!そんな時は頼れるものをフル活用してみましょう。
「手を抜く」というと言いすぎかもしれませんが、ロボット掃除機をはしらせる、料理もお惣菜や一品料理にたよるなど、毎日が完璧じゃなくてもそれなりに快適にすごせるサービスや便利グッズもたくさんあります。
私は仕事復帰した当初、「短時間勤務なのにロボット掃除機に頼るなんて…」と変な罪悪感がありましたが、あまりのしんどさに購入したところ、なぜもっと早くに買っておかなかったのか!と感動しました。
毎回外食やお惣菜だと心もお財布もしんどくなりますが、おかずの一品をお惣菜や冷凍食品に置きかえるくらいなら抵抗も少ないです。意外と子どもたちもお惣菜の方がよく食べてくれたりして、少し切なくなることもありますが…
働き方を少しだけ変えてみる
どうしても両立が大変なときは、働き方を変えてみるのも方法です。と言っても仕事を辞めるのではなく、職場で相談できるのなら仕事内容の負荷を一時的に減らしてもらったり、時間や日数を減らしてもらえると負担も減ります。
それが難しければ仕事を変わる選択肢もありますが、正社員だと企業も求めるものは高くなってしまいます。フルタイムでも正社員ほどの負荷がかからない契約社員だったり、派遣やパートである程度仕事内容の幅を決めて働く方法もあります。(※契約社員や派遣、パートの場合も、社員同様のスキルや内容を求める場合もありますので、事前の確認は必要です)
「時短や内容変更なんてどうせ無理だろう」とあきらめず、まずはパートナーや職場とも相談して、自分に合う働き方・仕事内容を探してみましょうね。
まとめ
お仕事と育児・家庭の両立って、理想通りにはいかないものですよね。
キラキラと輝いて見えるワーキングママも、きっと何かに悩んだり、つまづきながら頑張っているのだと思います。
目の前に壁ができると無理やり乗り越えようとしたり、逃げたくなることもあります。ただそんなときも、5年後・10年後「私はどんなふうになっていたいんだろう」と少し先にも目を向けて、今すべきことを考えてみてほしいな、と思います。
この記事を書いた人 | |
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クリエアナブキ 松山支店 キャリアコンサルタント |
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