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仕 事 2018.08.23

働き方でこんなに変わる!?女性の生涯賃金について考える

生涯を通して働きたいと思っている女性も多いと思いますが、中には、結婚や出産などの人生の大きなターニングポイントで、これからの自分の働き方について、選択をせまられる方もいるのではないでしょうか。

 

将来のキャリアプランや、今の自分にあった働き方を選択するためのヒントとして、生涯賃金について考えてみましょう。

 

生涯賃金とは?

 

生涯賃金とは、労働者が一生の内に得ることができる賃金総額のことを言います。一般的には、学校を卒業後、就職してから定年退職するまでの期間に得られる賃金、賞与の総額ということになります。

 

生涯賃金は、勤続年数はもちろん、就職した企業の規模、雇用の形態、学歴、性別、転職の有無などにより大きく変わります。

 

生涯賃金の差

 

統計によると、大学・大学院卒業後、同一企業でフルタイムの正社員で60歳まで働き続けた場合の生涯賃金は、男性で2億8,900万円、同一企業とは限らない場合は、2億7,000万円です。

同一企業での勤続年数が長いと、その分、生涯賃金も増えるということですね。

 

出典:ユースフル労働統計2017|労働政策研究・研修機構
生涯賃金など生涯に関する指標(PDF)

 

また、学歴では、大学・大学院卒が一番高い生涯賃金を得ています。

企業の規模では、従業員が100人未満の企業よりも、1,000人以上の企業の方が、高い収入を得られているとの結果が出ています。

 

 

男性と女性ではこんなに違う。

 

では、性別ではどうでしょうか。

大学・大学院卒業後、同一企業でフルタイムの正社員で60歳まで働き続けた場合の女性の生涯賃金は、2億4,200万円。同じ条件で働いた男性と比べた場合、実に4,700万円の差がありますね。

 

加えて、女性の場合は、結婚や出産などで正社員として働くことが困難になるケースもあるため、生涯賃金が下がってしまうことも考えられます。

出典:ユースフル労働統計2017|労働政策研究・研修機構
生涯賃金など生涯に関する指標(PDF)

 

 

 

 

女性の生涯賃金は働き方で変わる!?

 

雇用形態による生涯賃金の差

 

生涯賃金は、雇用形態でも大きく変わります。大学・大学院卒業後、フルタイムの非正社員で60歳まで働き続けた場合の生涯賃金は、男性で1億5,300万円、女性では、1億1,800万円になります。

女性の場合、正社員で働き続けるのと比べると、1億2,400万円の違いがあります。

 

厚生労働省が行っている統計調査によると、女性の正社員の年収が263万6千円なのに対し、正社員以外の年収は、189万7千円と年収で約74万円の差があります。

当然、正社員以外で働く年数が長くなればなるほど、生涯賃金にも大きな差が出てきます。

 

また、短時間労働者の1時間あたりの賃金は、女性で1,074円となっています。

例えば、1日5時間、月20日働いたとすると、年収は128万8千円となります。

出典:平成29年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
雇用形態別(PDF)

 

 

 

キャリアチェンジを考える女性の現状

 

先にも述べたように、女性の場合は、結婚や夫の転勤などで転居する必要があったり、出産や育児による長期間の休暇の取得や、生活環境の変化から、これまでと同様な働き方をすることが難しくなる可能性があります。

 

近年では、女性の社会進出が進み、3歳に満たない子供を養育する労働者が時短勤務できる育児時短制度など、仕事と子育てを両立させるための法律の整備が進んでいますが、それでも、出産後に正社員で働くことが困難になり、キャリアチェンジを考える女性はまだまだ多いのが現状です。

 

 

女性にとっての働く目的 -将来の働き方を考える-

 

生涯賃金を基準に考えると、正社員で働きつづけることが一番収入を得ることができますし、将来設計も立てやすく、お金に関する不安もそう多くはないかもしれません。

 

ただ、一方で、正社員で働くということは、パートやアルバイトなどに比べて重大な責任の伴う仕事を任されることが多く、精神的な負担が大きくなることもありますし、会社によっては、社員育成や適材適所への人材配置のため、社員に異動や転勤を命じられることもあります。

 

そういった状況にうまく対応できない場合、将来のキャリアプランを考え直す必要があるかもしれません。

 

一言に「働く」と言ってもその目的はさまざまです。

もちろん、収入を得ることが目的であることは当然ですが、仕事のやりがいや社会とのつながりなど、自分にとっての働く目的を見つけることも大切です。

 

自分の描いていたキャリアプランから、少し離れてしまったとしても、また、描き直すことは可能です。

自分が将来、いきいきと働き続けるために、今の自分にあった働き方を見つけましょう。

 

 

 

まとめ

 

女性が生涯に渡りキャリアを積んでいくためには、いろいろと乗り越えていかなければいけないハードルがあります。

子どもができれば、教育費など、子育ての費用はかかりますし、マイホームの購入や老後の資金など、将来に必要なお金はいろいろあります。

将来の設計をするためには、必要な収入を得ることは必要ですが、収入のためだけに無理をして働き続けて、体や心が疲れてしまっては意味がありません。

 

自分にあった「すこやかな働き方」を見つけて行きましょう!

 

 

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この記事を書いた人
波頭なぎさ

14歳の女の子の子育てと仕事を両立するワーキングママ

           
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