子どもと一緒に音楽のある人生を歩むママ
大西 美由紀 (おおにし みゆき) さん
- 子ども1人(1歳5か月)
仕事について
- 職業 声楽家
- 1週間あたりの勤務日数 週3(土・日・祝)
- 1日あたりの勤務時間 聖歌隊:2時間程度(土・日・祝) 本番:終日(9:00~17:00頃)
お住まいのエリア
- 香川県
声楽の仕事
今は声楽の仕事をしています。週末や祝日などのイベントに参加したり、企業のパーティーや学校行事などのゲストとして出演したり、結婚式の聖歌隊のメンバーとして歌ったりしています。
子どもが産まれるまでは、ステージの企画、運営や、所属している団体のオファーを受けたり、個人で活動したり、いろいろな形態で仕事をしていました。特に結婚式が多い季節になると、ほとんどの土・日は仕事で、多いときには1日3組の結婚式で歌ったこともあります。
出産してからは、活動の幅は限られていますが、これからまた、本格的に声楽の仕事を広げていこうと思っています。
出産後のギャップ
出産後は半年で活動を再開しました。正直、出産するまでは、仕事の時、子どもの面倒は夫や母に見てもらえばいいやと簡単に考えていました。でも、実際はそうはいきませんでしたね。
仕事を再開した直後は、子どもを母乳で育てていたこともあり、仕事の時間が長くなると、子どもが泣いていないかと心配でなりませんでした。今は子どもが少し大きくなったので、仕事の時は、夫か母に会場までついてきてもらって、子どもの面倒を見てもらっています。
演奏会の時などは、リハーサルを客席で見学することができるので、子どものそばで仕事をすることができますね。
社会人としての経験を積む
音楽以外の仕事をしていたこともあります。もともと子どもが好きだったこともあり、中学校の特別支援学級の支援員や、保育士の補助の仕事を経験しました。また、当時、歌を教わっていた先生から、経済の仕組みなどを学ぶためにも一般の企業で働いたほうがいいとアドバイスをもらったことがきっかけで、一般の企業で事務職として働いたこともあります。
事務職の仕事を始めて3年ほど経ったころ、海外でオペラの主演の誘いがあり、音楽の仕事がしたい!と思い退職しましたが、貴重な経験ができたと思います。
大好きなオペラの舞台へ
これから、仲間と一緒にオペラの舞台をする予定です。個人で仕事をする場合は、リハーサルは1日程度、時には仕事の当日でも構いませんが、オペラとなると、そうはいきません。
当然、出演する人数も多いですし、歌を合わせたり、セリフや演技など、練習の回数も多くなります。今回の舞台は、小さな子どもがいるという私自身の事情を知っている仲間が多く、いろいろ融通を利かせてもらっているので、とても助かっています。
女性の場合、結婚、出産などをきっかけに生活環境が大きく変わる場合があると思いますが、私はどのような環境でも仕事は続けたいと思っていました。特に音楽は、自分の人生から切り離すことは考えられませんでしたね。
私はオペラが大好きなのですが、出産をして感じたことは、人生の経験は音楽の表現を豊かにしてくれるということです。実際に自分自身が経験した時の思いや感情が、役柄の理解を深めますし、演奏に大きな影響を与えています。
周囲の力を借りる
子育てをする上で、大事だと感じていることは、周囲に頼るということです。子どもの面倒をずっと一人で見ていると、時には、意味もなくイライラしてしまうこともあります。そういう時、私は母に、仕事帰りに少し家に寄ってもらえないかと連絡します。その時「いいよ」と言ってもらえるだけでもホッとしますし、何も手伝ってもらわなくても話し相手になってもらうだけで、十分リフレッシュできます。
私は、人に頼ることがあまり得意ではないのですが、自分が倒れてしまっては本末転倒!子どものために笑顔でいるために、そして、少し自分を甘やかすためにも、助けてほしい時にはお願いするようにしています。そんな私を、いつも嫌な顔をせず、助けてくれる夫と母には本当に感謝しています。
子育ても音楽も全力で
これからも、音楽は続けたいですね。今は、音楽の仕事を思いきりするためにも働きたいと思っています。音楽の仕事をするには、楽譜を買ったり、ドレスなどの衣装を揃えたりする必要があります。自分のやりたい音楽をやりたいようにするためにも、自分の力で準備できる環境を整えておきたいですね。
子育てと仕事、どちらも全力で向き合いたいと思っています。子育てを理由に音楽を諦めることはしたくありませんし、舞台に立っている自分を子どもにも見てもらいたいですね。
これまでずっと、自分の生活の中に音楽があったように、子どもの生活の中にも常に音楽がある環境を作っていきたいですね。
「ま、いっか」と思えること
もし、自分にやりたいことがあるなら、子育てを理由に諦める必要はないと思います。今すぐには無理でも、できるような環境になった時に、遠慮なくやりたいことをやればいい。自分自身の人生を歩めばいいと思います。そして、周りに頼れる環境があれば、尚、ラッキーですよね。
以前、保育園に勤めていた時、働くお母さんたちをたくさん見てきましたが、子育てがしんどいと言っている人はあまりいなかったように思います。どのお母さんも明るくて、現実を受け入れて、子どもとの距離感が上手でした。母親として「きちんとすること」よりも、「きちんとできなくても毎日笑顔でいられること」が大事なのかなと思います。
「ま、いっか」とたまに自分を許してあげて、家族と笑い合える毎日を送ることが一番だと思いますね。
1日のライフスタイル
7:00 | 起床 |
---|---|
9:00 | 娘と一緒に朝ごはん |
11:00 | 出発 |
13:00 | 本番 |
13:30 | 終了 |
14:00 | 家族でお昼ごはん |
16:00 | 帰宅 |
18:00 | 娘 夜ごはん |
19:00 | 家族でお風呂 |
20:00 | 娘を寝かしつけ後、夫婦で夜ごはん |
22:00~23:00 | 就寝 |
※聖歌隊の場合のライフスタイル
自分の時間をつくるために工夫していること
- 「旦那さんや母に素直に頼ること」”自分の子だから私がみなきゃ””人に頼るなんて母親失格かも・・・”という罪悪感はグッと心の中に閉まって、この時間だけは自分のためのもの!と割り切ると素直にお願いしますと頼ることができました。そうすると、自分も心に余裕ができて娘にいつも以上の愛情と感謝の気持ちでいっぱいになります。
幸せを感じる瞬間
- 娘がどれだけ泣いていても、私が歌を歌うと必ず泣き止むとき。
- 歌を歌うと、娘がお尻をフリフリさせてノリノリで聴いてくれるとき。
- 家族3人、川の字で寝ているとき。
おすすめのラクチン料理
- 料理は旦那さんが作ってくれています。いつも楽チンさせてもらっていますが必ず「ありがとう~!!」と伝えています。
おすすめの家事ワザ
特にナシ・・・悲しい・・・(笑)