働くスタイルや考え方、いろいろなタイプの子育てママが登場。
あなたはどのタイプ?
有岡 綾子 (ありおか あやこ) さん
- 専業主婦
- 子ども1人(1歳)
自分の時間をつくるために工夫していること
- 次の日のご飯の準備を前日にしておく。
幸せを感じる瞬間
- 子どもが寝ている間のコーヒーと、夜、寝る前の炭酸水
おすすめの家事裏ワザ
- 前の日にできるだけ掃除をしてから寝ると、次の日すっきり!
1日のライフスタイル
7:00 | 起床 |
---|---|
8:00 | 朝食 |
9:00~10:00 | 子どもと遊ぶ |
10:00~ | 朝寝(子ども)、その間に家事を済ませる、昼食の準備 |
11:30 | 昼食 |
13:00 | 買い物、子育てひろば |
16:00 | 帰宅、夕食準備 |
18:00 | 夕食、片付け |
20:00 | 入浴、子どもを寝かしつけた後、翌日の準備 |
22:00 | 就寝 |
嶋田 奈美絵 (しまだ なみえ) さん
- 子ども1人(4歳)
仕事について
- 職種:飲食業
- 1週間の勤務日数 平日4~5日
- 1日あたりの勤務時間 10:00~14:30
自分の時間をつくるために工夫していること
- ・1日の用事を作りすぎない。
- ・明日でいいことは明日する。
幸せを感じる瞬間
- ・子どもと一緒におやつを作ったり、料理をしたり、まったりと過ごす時間。
- ・ついウトウトお昼寝してしまった私に、娘がタオルケットをかけてくれる時。
おすすめのラクチン料理
- ・冷蔵庫にある具材を鍋に入れて「野菜たっぷりポトフ」。
- ・鶏肉ステーキ 大根おろしポン酢がけ。
おすすめの家事裏ワザ
- ・冷凍庫をフル活用しています。肉、きのこ、野菜、魚など、使う分ずつを小分けにして冷凍しておくと便利です。
- ・夕食を作るときに、ついでに作り置きできるおかずを2~3品作っておく。
1日のライフスタイル
7:00 | 起床 |
---|---|
8:00 | 朝食 自分と子どもの準備 |
9:10 | 家を出発、子どもを見送り、出勤 |
10:00~14:30 | 仕事 |
14:30 | 遅めの昼食をとり、家の用事を済ませる |
15:30 | 子どもお迎え |
16:00 | 買い物、夕食の準備 子どもと一緒におやつ作り等 |
18:00 | お風呂 |
19:00 | 夕食 |
20:00 | 子どもを寝かしつけ その後、家事、洗濯、幼稚園の準備等 |
23:30 | 就寝 |
奥村 唯 (おくむら ゆい) さん
- 子ども2人(4歳、2歳)
仕事について
- 職種:介護職
- 1週間の勤務日数 週5~6日
- 1日あたりの勤務時間 8:45~16:30
自分の時間をつくるために工夫していること
- 早起きして自分の時間を確保し、そのあと子どもたちを起こすようにしています。録画したドラマが見たいときは5時半に起床。
幸せを感じる瞬間
- ・朝早く起きて、コーヒーをゆっくり飲む時間が至福のひととき。
- ・子どもがならいごとに通っている間、子どもの様子を見守りながらのんびり過ごす時間。
おすすめのラクチン料理
- ・圧力鍋を使ったメニュー
- 電気圧力鍋は火力調節が不要なので、材料を入れてスイッチを押したら完成♪お気に入りメニューは豚の角煮です。ゆで卵に味がしみ込んで、大きめに切ったブロック肉も箸でほぐせるほどやわらかくなります。子ども達も大好きなメニューです。
1日のライフスタイル
6:00 | 起床、洗濯 |
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6:30 | 子ども起床 |
8:00 | 子どもを保育園へ送り |
8:45~16:00 | 仕事 |
16:30 | 終了後、保育園へ迎え |
19:00 | 夕ご飯 |
19:30 | お風呂 |
20:30 | 子どもを寝かしつけ |
21:00 | 片付け、家事 |
22:00 | 就寝 |
佃 聡子 (つくだ さとこ) さん
- 子ども1人(8歳)
仕事について
- 職種:事務
- 1週間あたりの勤務日数 月~金 週5日
- 1日あたりの勤務時間 9:00~17:45
自分の時間をつくるために工夫していること
- 通勤時間やお昼休みは、仕事や家のことを考えない自分の時間ということにして、音楽を聴いたり、読書にあてるようにしています。
幸せを感じる瞬間
- 休日に家族そろって食卓を囲む時間。
おすすめのラクチン料理
- ・サラダチキンをスープや炒め物にも活用しています。
1日のライフスタイル
6:00 | 起床、朝食準備 |
---|---|
7:00 | 子ども送り出し、身支度 |
8:00 | 自宅を出る |
9:00~18:00 | 仕事 |
19:00 | 帰宅、夕食準備 |
19:30 | 夕食、子どもの宿題チェック |
20:00 | お風呂 |
21:00 | 子どもを寝かしつけ |
22:00 | 翌日の夕食準備、下ごしらえ |
23:00 | 就寝 |
TOPICS
- 子どものいる暮らし忙しい合間の自分磨き
- ママたちの働き方今の仕事を選んだきっかけ
子どものいる暮らし忙しい合間の自分磨き
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今日は、女性が働くということについて、あるいは子育てや暮らしについて、皆さんでざっくばらんに話をしてもらいたいと思います。さっそくですが、奥村さんはお子さんが2人いらっしゃるんですよね。
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はい。4才と、もうすぐ3才になる年子の男の子がいます。
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なんと!年子ですか!!私も年子を育てたので、大変さはよく分かります。
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2人が同時にあっちとこっちに走り出したら大変です。私1人ではどうやっても追いかけられないですから(笑)
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私もお出かけする時には、双子用のベビーカーに乗せていましたよ。
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うちの子どもは、もうすぐ1才になります。じっとしていないし、よく転ぶので目が離せません。
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うんうん、歩き始めの頃はいちばん目が離せないですよね。
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そうなんです。子どもを見ながらなので、家事はしょっちゅう中断してしまいます。思うようにはかどらないのが悩みです。1人でもこんなに大変なのに、年子の子育てをされている、と聞いて、すごい!と思いました。
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私も少し前までは、頭もぼさぼさで、ヘアカラーも何ヶ月も行けない状態でしたよ。
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子どもが1、2才の頃は、とにかく時間がなくて、美容院に行きたくても行けないですもんね。
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そうですね。今は子どものことが最優先なので、趣味のKポップも、行きたいライブも我慢です。でも、子どもと一緒にいる時間がいちばん幸せです。
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そうなんですね。子育ては、ずっと続くわけではないですしね。
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そうそう。私もやっと、子どもたちを夫に預けて1人で安心して外出できるようになりましたよ。今は「自分磨き」にはまっています。
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自分磨き、ってどんなことをしているのですか?
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はい。マツエクに通ったり、美容院に行ったりしています。今日もマツエクつけてきました(笑)
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どうして自分磨きをしようと思ったのですか?
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最近ようやく子育てのリズムができてきて、自分の時間をもてるようになったのですが、夫に、「そのお腹の肉やばくない?」と言われて・・・
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えー!そんなこと言うなんてひどい!!
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そうですよねー?誰の子ども生んでこうなったと思ってるのよ!と言いたい!でも、自分で鏡を見てショックを受けたのも事実です。そろそろ気をつけないと、と思いましたね。
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今までは、子育てに忙しくて、自分を振り返る時間もなかったけど、今は時間と心のゆとりができた、ということですね
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そうですね。有岡さんもきっと、子どもがもう少し大きくなったら自分の時間がとれるようになりますよ。
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そうそう。有岡さんはまだお子さんが1歳ですし。私も色々な人に助けられたので、これからは育児中の人のサポートなど恩返しができたらいいなあ、なんて思っているんですよ。
ママたちの働き方今の仕事を選んだきっかけ
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奥村さんは、今、どんな働き方をされていますか。
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月~金、それと月に2回土曜出勤があるパートタイムで、8:45~16:30まで働いています。
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土曜出勤があるんですね。仕事と子育てと、それに自分磨きの時間も、となると疲れることはないですか?
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そうですね。もともと、仕事を再開した頃は、17:30までの勤務でしたが、時間に追われて自分がしんどくなってしまいました。さらに家の引越しもあって、子どもが情緒不安定になった時期がありました。そこで、働く時間を1時間短くして16:30までの勤務に変更して、子どもと過ごす時間を作るようにしました。
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結婚する前はどんな仕事をしていたのですか?
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子どもが生まれる前も介護の仕事をしていました。出産を機にいったん会社を辞めました。
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仕事に復帰したのは子どもが何才の時ですか?
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下の子が1才のときです。
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仕事に戻ろうと思ったきっかけは何だったのですか?
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下の子が5ヶ月ぐらいの時、高松市の子育て施策で「第二子の保育料が無料になる」というニュースを聞いて、思い切って保育園に申し込みをしたのがきっかけです。
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そんな施策があるなんて知りませんでした。
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昨年からスタートした保育施策です。保育園に子どもが通う場合、3人目からの保育料が無料になる、というのは実施している自治体が多いのですが、高松市では、それに上乗せして、2人目の保育料も無料になりました。
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へぇーそうなんですか!
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でも、もちろん誰でも預けられるわけではなく、就労証明等が必要ですし、緊急度の高い人が優先になります。高松市でも、今年4月の時点ですでに待機児童が100人ぐらいいるのではないかと言われています。
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そんな中で保育園に入れたのはすごいですよね。タイミングが良かったんですね。
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私の場合は、本当にラッキーだったと思います。保育園に入りにくいということは知っていたので、どこのエリアの保育園が穴場か、保育園のエリア選びも考えて保活をしました。一か八かで申し込みをしたら、運良く入れたんです。
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行政の保育施策が後押しになって、再就職を考えるきっかけになったということですね。有岡さんは、今は子ども中心の生活ということで、仕事はされていませんが、子どもが生まれる前はどんな仕事をしていたのですか?
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以前は、音楽に関わる仕事でした。カラーガード隊といって、小学校に行って楽器を演奏したり、旗を振ったりしていました。仕事は一年更新の契約社員だったため、育児休暇を取ることができず、出産を機に仕事を辞めざるを得ませんでした。
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そのときの気持ちはどうでしたか?
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子どもができたことはもちろんうれしかったのですが、好きな仕事を辞めなければならないのはさみしいことでした。育休があれば仕事を続けられたのに・・・と複雑な気持ちでした。
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一回辞めたら女性は再び仕事を探すのも大変ですよね。
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奥村さんは、子どもの保育園が決まってから仕事を探したということですか?
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はい。入園してから3ヶ月間は「求職中」ということで子どもを預けることができます。初めのうちは、慣らし保育といって2時間だけ保育とか、午前中だけの保育なので、だんだん預かりの時間を延ばして、給食を食べるようになってから、本格的に仕事を探し始めました。
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すぐに仕事が見つけられたんですか?
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介護の仕事は、今ニーズが多く、求人も多いので、条件さえ合えば割と見つけやすかったです。
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なるほど。今の職場を選んだ決め手は何だったのですか?
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子育てしながら働く女性にとって、働きやすい制度を積極的に取り入れている点です。
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具体的にはどんなことですか?
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例えば子どものための看護休暇があることです。子どもが熱を出して急遽仕事を休まなければならなくても、年間10日間は有給休暇とは別に看護休暇を取得できます。
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子どもが病気の時に、心配なく休めるのは助かりますね。
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そうですね。会社の方針で、子育て中の人を全面的に応援してくれているので、県内でも女性が働きやすい職場だと思います。
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なるほど。嶋田さんは、今パートタイムで働かれているんですね。今の仕事を始めたきっかけは何だったのですか?
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子どもの幼稚園入園を機に仕事を探し始めました。とはいえ、1学期は生活リズムの変化もあったので子どもの様子を見ながら、求人を見る程度でした。夏休みのあと、園での生活と子どもの気持ちのバランスを見ながら、そろそろ働きに行けるかな、と判断しました。
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子どもの状況を見ながら少しずつ準備を進めたということですね。
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そうです。夏休みの間に少しずつ仕事を探したり、求人を見て、電話で問い合わせたりしました。でも、働ける時間が限られることや子どもが小さいこともあって、ことごとく断られました。
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子どもが小さいうちは病気もするし、条件の合う仕事を探すのは簡単なことではありませんよね。
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そんなとき、全国的に主婦層にターゲットをあてて募集をしていた今の職場に出会い、1時間からでもOKという働き方に魅力を感じて応募しました。
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今はどんな働き方ですか?
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子どもが幼稚園に通っている間の10:00~14:30までのパートタイムです。昨年の10月から始めてまだ半年ほどですがとても充実しています。
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今の仕事を選んだ理由は何ですか?
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なんといっても、子育てに理解のある職場で働きやすいからです。
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どんなところが働きやすいと感じていますか。
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まずは、働く時間やシフトを柔軟に決められる点です。シフトは2週間分ごと申請でき、休みたい日を比較的自由に調整できます。子どもが幼稚園なので、毎月行事や懇談があり、役員会や係決めなどで頻繁に幼稚園に行かなければなりません。もちろん行かないお母さんもいますが、私は極力行ってやりたいので、幼稚園から行事予定のプリントをもらってきてからでも勤務日や勤務時間を調整できるのはとても助かります。
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子どもの生活を優先して働き方を調整できるのはいいですね。
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さらに、1時間単位で働く時間を延ばすこともできます。例えば、夏休みなどの長期休暇は、幼稚園の預かり保育があるので、10:00~16:30まで、というように、いつもより2時間長くシフトに入ります。
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状況に応じて、柔軟な働き方ができるということですね。
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そうですね。それから、子どもが病気の時に、気持ち良く休ませてくれる点です。朝起きて子どもが熱を出していると、親としては胃の痛くなる思いで会社へ連絡を入れるのですが、マネージャーが「仕事のことは心配しなくていいから、お子さんの看病をしてあげて。明日、明後日の勤務のことは、今日の様子をみて、夕方に電話してくれたらいいから!」と言ってくれたのが本当にありがたかったです。
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それは“神対応”ですね。
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そうなんです。私と同じように幼稚園の子どもをもつママが働いているので、お互いの行事予定を確認しながらシフト調整できるのも助かっています。ただ、朝、急に警報が出て、市内すべての幼稚園が休みになった時は、同時に子育て中のママ3人がシフトに入れなくなり、お店がマネージャー1人になってしまうこともありました。
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同時に3人も!?その時はどう対応したのですか?
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いつもお世話になっている分、極力シフトに穴をあけたくないので、ママ3人で相談して、自分の家でお互いの子どもを預かり合いながら、1時間ずつ交代でシフトに入ってお店を回しました。
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普段から子育て中のスタッフの事情をよく理解してくれるから、いざという時には何とかして恩返ししたい!という気持ちになるんですね。
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そのとおりです。本当に自慢の職場です。
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自分の職場を自慢できるってすばらしいと思います。
TOPICS
- 働くママのピンチ 小1の壁
- 女性としてのキャリアとこれからの働き方
働くママのピンチ 小1の壁
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佃さんは、どんな働き方をしていますか?
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現在、フルタイムの正社員です。
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今の会社で働き始めてどのくらいですか?
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そうですね。子どもを出産する前から同じ会社で働いていて、育児休暇を取得して復帰しました。子どもは今小学2年生です。
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育休は、どのくらいの期間取ったのですか?
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10か月間です。その後、保育園に子どもを預けて職場復帰しました。
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復帰後もずっとフルタイムで働いているんですか?
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いえ、実は子どもが小学校に上がる時、学童保育に入ることができずに、フルタイムで働き続けられなかったんです。
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えー!小学1年生でも学童保育に入れないことがあるんですか?
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はい。今住んでいる校区は児童数が多く、学童保育の希望者も多いので倍率がとても高いんです。学童保育を申し込むための条件も厳しく、祖父母が同じ校区に住んでいる場合は、祖父母の勤務証明書を提出しなければなりません。
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校区によって、入りやすさにも違いがあるなんて知らなかったです。
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私が住んでいる地域は子育て世帯が急増しているらしく、学校の教室も増築しているほどです。
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きょうだいで、下の子は学童保育に入れて上の子が入れない、ということもあるのでしょうか。
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以前は、学童保育に入れる学年が小学4年生まで、というルールがあったのですが、今は受け入れの枠が小学6年生までに拡大しているので、割ときょうだいで入りやすくはなっていると思います。一方で、働くママの増加に伴って、学童保育を希望する家庭も増えているのが現状です。
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うちの場合は、近くに夫の両親が住んでいるので、1年生でしたが学童保育には入れませんでした。
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これはまさに「小1の壁」と言われている課題ですね。
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正社員でフルタイムで働いていても、近くに祖父母が住んでいたら学童保育に入れない、ということがあるんですね?
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実際に、高松市は、今現在、学童保育の待機があります。
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そうなんですね。小学校に上がったら当然、学童保育に入れると思って働き方を考えているので、入れないこともあると聞いて不安になりました。
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同感です。それに、小学校の低学年のうちは、下校時間が幼稚園と比べてもすごく早いんですよね?
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そうですね。保育園は、延長保育を利用すれば19時まで預かってもらえましたが、小学校は1年生だと14時とか14時半には家に帰ってきます。
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学校から帰ってきて、子どもが1人で留守番する時間が長いのは親として不安です。
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誰か見てくれる大人がいればいいけれど・・・
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うちは、もし学童保育に入ることができなければ、見てくれる人がいないので心配です。
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最近は、不審者情報も多いですし。
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そうなんですか?
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はい。学校から不審者情報のメールが来るので、やはり心配になります。
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私の場合は、夫の両親に子どもを見てもらってフルタイムで仕事を続ける、という選択肢も検討したのですが、やはり自分の親ではないので、すべてをお願いするのは気が引けました。
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なるほど。それで、仕事はどうしたのですか?
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いったん正社員を退職して契約社員になる、という形をとって、時短で働くことを選びました。当時の会社のルールで、正社員として時短の制度を使えるのは、子どもが小学校に入学するまで、と決まっていたので、正社員のままでは時短制度を利用できなかったからです。ちなみに現在は子どもが小学生になっても時短勤務で正社員として働き続けられるようなルールによりよく変わってきていますが。
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小学校高学年になれば、下校時刻も16時頃と遅くなるので、家で1人で過ごす時間も短くなるでしょうから、普段の日は学童保育に入らなくても友達と遊んだりして過ごせるかな、と思いますが、長期の休みをどうするかは悩みますよね。
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佃さんは、夏休みなどの長期休暇のときは、お子さんの面倒は誰がみているのですか?
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福井県の実家にしばらく預けています。実家には、いとこがいるので子どもは割と楽しんで行ってくれています。1週間ぐらいすると、夜寂しくなって電話がかかってくるのですが・・・。
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普段は夫の実家にサポートをお願いできても、長期のお休み中、毎日朝から晩までとなるとそうもいかないですもんね。夏休みの子どもの預け先をどうするかは、悩ましい問題ですね。
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佃さんは、夫の実家と自分の実家のサポートをフル活用して、仕事を続けながら子育てとの両立を工夫されているんですね。
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そうですね。結果として私は、子どもの小学校入学のタイミングで契約社員に変更して良かったです。
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というと?
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小学校に入ると、それまでと生活環境や生活リズムがガラッと変わります。子どもが新しい環境に慣れるまで、そばについていられたので私自身が安心できましたし、学習習慣をつけるためにも、はじめのうちは私が勉強を見ることができたのは良かったと思います。
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なるほど。
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結局、1年半、時短で働きました。その後、生活リズムもある程度できてきたので、正社員の希望を出して認められ、現在は再びフルタイムで働いています。
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子どもの成長に合わせて、働き方を変えることができる会社は、働く女性にとって優しいですね。一般的には、一度正社員でなくなったら、元の働き方に戻りにくい会社が多いと思います。
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そうですね。ライフスタイルに合わせて、働き方を変えながら、またこうして正社員に戻ることができたのは、本当にありがたいと思います。それに、職場の同僚が私の事情を理解して、なるべく残業しなくて済むように、仕事の分担や会議の時間などを考慮してくれているので感謝しています。
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会社として制度が整っているだけではなくて、その制度を利用しやすい環境や職場の雰囲気も大切ですね。
女性としてのキャリアとこれからの働き方
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今後の展望というか、働き方の希望はありますか?
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そうですね。将来的には、ケアマネージャーの資格を取って、介護の職場でステップアップしていきたいです。現在、10月の試験に向けて猛勉強中です。
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へぇ!仕事をしながら、子育てしながら、さらに資格取得のための勉強もしているなんて、アグレッシブですね。
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ゆくゆくは正社員になりたいと考えているんです。
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正社員になるために資格が必要、ということですか?
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はい。介護の仕事は、デイサービスや昼間の仕事だけではなく、夜勤もあるのですが、正社員になるためには、夜勤ができることが条件であることが割と多いんです。しかしケアマネージャーになれば昼間の勤務だけでも正社員になれるんです。
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なるほど、そうなんですね。
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我が家は、夫も夜勤がある仕事ですし、急な仕事が入れば夜中でも出勤してしまいます。そうなると、子どもが4才と3才の今、私は安心して夜勤には行くことはできません。昼間勤務のみで正社員になるためには資格取得が必要なんです。
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現在のパートタイムの働き方を正社員に変えたい理由は何ですか?
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一番はやはりボーナスの違いでしょうか。今の職場は、パートタイムでも給与面の待遇がいいのですが、やはり正社員にステップアップしたいなと思います。
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これから子どもにたくさんお金がかかりますしね。
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そうですね。それに家を新築したので。
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やっぱりお金のことは皆さん気になるところですよね。
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私はずっと家にいるよりも、外に出て働きたい性格なので、自分のためにも子どものためにも、お金もさることながら外で仕事をしたいなと考えています。
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具体的に、いつまでに働きたいと考えているのですか?
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子どもが生まれる前は、子どもが1歳になるまでに再就職したいな、と思っていました。自分で保育園を探したり、子育てのひろばでママ友にどんな働き方をしているのか聞いたりもしています。
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こんな仕事がしたい、という希望はあるのですか?
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独身の頃にしていたカラーガード隊は、演奏やパフォーマンスを人に魅せる仕事でした。自分に自信がつきましたし、大好きな仕事でした。だから、これから先、仕事を考える時にも、漠然とですが自分に自信が持てるような仕事がしたいな、と思っています。
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有岡さんの場合は、出産を機に好きな仕事をやめなければならなかったんですよね。
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そうです。旗を振ったり、楽器を演奏したりする仕事は、常に練習が必要なので、いったんキャリアが中断してしまうと元に戻れない、というのは残念でなりませんでした。
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子育てを経験して、年齢重ねたからこそ見えてくることもあるのに。
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子育てを経験した人が輝ける環境がもっと必要だと思います。
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本当にそう思います!でも「若さ」が重要視される職場だと、現実は厳しいですね。
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やりがいのある仕事が見つかるといいですね。ところで、仕事を再開することについて、有岡さんは夫と話をしているのですか?
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はい。夫は、子どもが小さい時はあっという間だから、幼稚園に入るまでは、家で子どもと過ごす時間を大切にしたほうがいいのでは、という考えです。それを聞いて私も、それもそうだな、と思って、今に至っています。
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なるほど。
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もし夫が「保育園に預けて働いたらいいよ」と言ってくれるなら、すぐにでも働きたい気持ちだったのですが、もう1人子どもがほしいな、とも思っているので、たとえ今仕事に復帰できたとしても、2人目の出産でまたキャリアが中断するかも、と考えると、いつから仕事をスタートさせたら良いのか迷います。
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こればっかりは、計画通りにいくものではないから難しいですよね。私も年子を生むとはまったく予定外でした(笑)。年子は年子で大変なこともたくさんありますが、結果的には子育てがいっぺんに済んで良かった、と思えるようになりましたけれど。
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女性にとって、あともう1人子どもがほしい、というのは仕事のキャリアを考えるうえで大きな課題ですね。
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女性が活躍するために、もっと男性が休みを取るべきだと思います。子どもが熱を出したとき、休みを取るのはいつも、母親である自分ばかり。
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確かに。「熱が出たから保育園にお迎えに来てください」という電話って、必ず母親にかかってきますよね。
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そうそう。夫だって、使っていない有給休暇があるのだから、もっと積極的に使ってほしいです。
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男性の育休取得も増えてほしいですね。
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そうですね。女性が仕事と子育て両立するために、もっと夫に協力してほしいな、と思います。
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女性にとって、子育てと自分の働き方はすごくリンクしているんですね。女性がすこやかに働くために、男性の働き方も見直してもらうよう、社会全体に働きかけていかなければならないですね。
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佃さんは、これからの働き方についてどう考えていますか?
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今の仕事を続けていきたいです。育休を取得した後も、こうしてフルタイムで働くことができる環境はありがたいな、と感じているからです。実際に、自分より上の世代の女性には、育休を取って復帰した人はあまりいないのですが、徐々に制度や環境が整ってきて、育休制度を利用する人も増えてきました。今、若手の女性社員が次々、妊娠・出産で育休から復帰して職場に戻ってきています。
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育休を利用して職場復帰した先輩が身近にいると、若い人も制度を利用しやすいですよね。
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はい。ただ、同じ会社内でも、サービス業の部署などは、シフト制で夜遅い勤務もあります。そうした部署では、子育てしながら働く女性は仕事を続けにくいため、仕事を辞めていく人もいると聞きます。
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シフト制だと、土日が仕事になったり、勤務時間が不規則になったりしますよね。
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そうなんです。実は今回、部署異動で総務の担当になったので、今後は自分が働きやすい仕組みづくりに貢献できたらいいなと考えています。
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佃さん自身が、子育てをしながら働き続けるという経験をしたからこそ、次の世代をサポートしたいと思えるんですね。嶋田さんは、子どもが大きくなってもずっと今の職場で働くつもりですか?
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はい、今の職場に人生を捧げようと考えています。
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それはすばらしい!一番の理由は何ですか?
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一番大きな理由は、働く時間を自由に決められるという点ですが、今お世話になっているマネージャーに恩返ししたいという気持ちがあるからです。マネージャーは、もともとは今の私と同じように、パートタイムで子育てをしながら働いていた方です。子育てをしながら働くママの大変さをよく分かっているので、気持ちよく働ける環境を作ってくれています。
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子育てに理解のある上司がいるのはすばらしいですね。
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それに、今の会社には、希望すれば正社員になるチャンスが制度として整っていることも魅力です。
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自分のライフスタイルに合わせて、働き方を選択できるということですか。
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はい、そうです。今は子どもが4才なので正社員という働き方は難しいと思いますが、将来的には正社員で働きたいと考えています。子どもが手を離れた段階で次の仕事を新しく探すのは年齢的に厳しい。それなら今の職場で働き続けて、マネージャーを目指したいのです。
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なるほど。子どもの成長や家庭の状況に合わせて、働く時間を少しずつ伸ばしながら、自分のキャリアを積んでいける環境があるということですね。
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はい。5年後、10年後、今の私と同じように子育て真っ最中のお母さんが「幼稚園行事があるから休みたい」と言った時に、今度は自分が気持ちよく「休んでいいよ」と言ってあげられるような職場環境を作れるように、これからも携わっていきたいです。
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職場愛がすごいですよね!
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ずばり嶋田さんにとって、仕事は何だと思いますか?
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うーん、何でしょう。人生の楽しみ、自分の楽しみかな。
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仕事の話をしている時の嶋田さん、とても生き生きとしていますもんね。
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そうした職場に出会えることはステキなことですね。今日は働き方の違うみなさんに集まっていただいたことで、「子どもの成長に合わせたこんな働き方や暮らし方があるんだ」という気づきがあれば幸いです。ありがとうございました